難病の少年を救ったのは3本足の子犬。運命的に出会い強い絆で結ばれたふたり

      2017/01/27

イギリスに住む7歳のオーウェン・ホーキンスくんは筋肉がこわばったり骨に異常をきたす遺伝性疾患の【シュヴァルツ・ヤンペル症候群】という難病を患っています。
シュヴァルツ・ヤンペル症候群は全身の筋肉がこわばり、緩めることが難しくなったり、骨の湾曲などの症状が見られ、全世界で100例ほどしかない難病です。
併せて、オーウェンは外出して人と話したり多くの人が集まる場所に恐怖を覚える【広場恐怖症】でした。
オーウェンが3歳の時、アナトリアン・シェパードの『ハッチ』と出会いによって彼の人生は劇的に変化しました。
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ハッチには私達の想像を絶するような悲しい過去がありました。
線路脇にリードでつながれたハッチは列車に轢かれ大怪我をしていました。数日経って発見・保護された時には片方の後ろ足としっぽはズタズタで、瀕死の状態でした。病院に運ばれ懸命な治療が行われましたが、後ろ足としっぽは切断せざるをえない状態でした…
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後ろ足としっぽは失ってしまいましたが、命は助かったハッチ。保護団体はハッチの将来への不安を感じながらも里親探しをはじめました。たまたまそのFacebookページを見たオーウェンの父ウィルさんのフィアンセ、コリーンさん。
彼女はハッチを家族に迎える決心をしたことにより、オーウェンとハッチの運命の出会いは果たされます。
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定期的な通院が必要なオーウェンですが、広場恐怖症のため外出を嫌がっていました。学校に行くこともオーウェンにはものすごく怖いことでした。しかし、ハッチが家族の一員になってからは「ハッチのことを誰かに話したい!!」という気持ちから自ら外に出たいと言うようになり、学校にも病院にも行くことができるようになりました。
それだけではありません。以前は薬を飲むことも嫌がっていたオーウェンが、ハッチが薬を飲んでいたり、薬を混ぜたごはんを食べている姿を見て、嫌がらずに飲めるようになったのです。

オーウェンもハッチもお互いがお互いを大好きで、一時も離れたくない様子だと父ウィルさんは語っています。
そしてハッチはセラピー犬としての訓練を完了し、今後は戦地で負傷し手足を切断せざるをえなかった兵士さんや、病気と闘う子どもたちのもとを訪れる仕事をしていくそうです。
2012年にはIFAW(国際動物福祉基金)アニマルとして表彰されたハッチの今後の活躍に期待が高まります!!
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2013年にはハッチとオーウェンふたりで、『フレンズオブライフ賞』というふたりの友情を称えた賞を受賞しました。これからもお互いがお互いの支えとしてしあわせに過ごせることを願っています。

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